乾燥肌のほったらかしにはこんなリスクが! 子どものカサカサ肌・かゆみ肌対策

つるつるすべすべなイメージのある子どもの肌ですが、実は大人と比べるととてもデリケートで肌トラブルを起こしやすいのはご存知でしたか?

空気が乾燥する季節になると、肌トラブルに悩む子どもがますます多くなってきます。 カサカサしてかゆくなったり、白い粉が吹いたり、ひどいと皮膚のあかぎれやひび割れを起こすことも。 夜中にかゆみで眠れなくなると、とてもつらいですよね。

そこで欠かせないのが全身の「保湿」。この記事では、子どものお肌を乾燥から守る効果的な方法をご紹介します。

子どもの肌が乾燥しやすい理由

子どもの肌は大人と比べ、うるおいを保つ皮脂の分泌が少なく、皮膚表面に「皮脂膜」が作られにくい状態となっています。 この「皮脂膜」には肌表面の水分の蒸発を抑える働きがあります。 このことから、子どもの肌は年間を通して水分が蒸発しやすく、乾燥しやすい状態だということがわかります。

小さな子どもは皮脂腺の発達や皮膚の水分保持機能が成長途中で未熟なため、大人よりもお肌が敏感になりやすいのです。

乾燥肌をそのまま放置しておくと・・・

子どもの乾燥肌を放置してしまうと、肌のかゆみや炎症を悪化させる原因となる可能性があります。 赤ちゃんや子どもは、肌のバリア機能が低く、少しの刺激でかゆみを感じ、また、それを我慢することができません。 かゆみがある部分をかきむしってしまい、肌を傷つけ、さらに患部も拡大する「かゆみの悪循環」に陥ってしまうのです。

国立成育医療研究センターの研究では、新生児期の早い内から肌を保湿することで、アトピー性皮膚炎の発症率が3割低くなることが明らかになっています。 乾燥肌の放置は、アトピー性皮膚炎の発症につながることがあるのです。

国立成育医療研究センター
https://www.ncchd.go.jp/press/2014/topic141001-1.html

お肌の保湿対策 5選

お風呂のお湯はぬるま湯で

入浴は優秀な乾燥対策の一つ。シャワーや湯船を使うおかげで、お肌の潤いが保たれます。

しかし、入浴で気をつけておきたいポイントは、熱すぎるお湯に長く浸からないこと。 温度の高いお湯は体の芯から温まるので一見良さそうですが、かえって肌の水分が蒸発して乾燥しやすくなるというデメリットも。 保湿のためには、お肌にやさしい「38~39℃のぬるめのお湯」に「5~10分ほど」浸かるくらいがちょうどいいでしょう。

その理由としては次のとおりです。 ・皮膚の温度に近いため肌に負担が少ない ・余分な皮脂を洗い流せる温度 ・肌の水分量を多く保つことができる

ゴシゴシ洗いはNG

体を洗うときは、ゴシゴシと強い力でこするとお肌が摩擦で傷つき、肌トラブルの原因に。洗いすぎやこすりすぎは禁物です。 ボディ用の洗浄料をしっかり泡立て、泡でやさしくすべらせることで体の汚れは十分に落とすことができます。 繊細な肌を傷つけてしまうナイロンタオルやスポンジはなるべく使わないようにしましょう。 洗浄料は肌に刺激を与えない、シンプルな成分のものがよいでしょう。

入浴後は素早い保湿ケアを

入浴直後の保湿対策はとても大切で、お肌のうるおいをキープするよう、速やかにお手入れをする必要があります。 そのタイムリミットは「10分」。 入浴後は潤っているだろうと油断していると、あっという間にお肌の水分が外に出ていってしまうのです。

お肌が敏感な子どもには、低刺激の保湿ケア用品がおすすめ。 さまざまなタイプがあるので、乾燥の程度や塗る範囲の広さに応じて選んであげましょう。 じっとしているのが難しい小さな子どもには、すぐに塗り広げられるタイプが使いやすいかもしれません。 乾燥がひどい場合には、気になる部分に保湿剤を重ね塗りしてあげてください。

食事バランス

偏った食生活も肌の乾燥を招く原因のひとつです。 好き嫌いが多く、これだと食べるからといって献立に入れやすい揚げ物や、子どもが大好きな甘いお菓子などはお肌とっては大敵! お肌、つまり皮膚を作るために必要な「たんぱく質」や保湿力がある「ビタミン類」を積極的に摂取するようにしましょう。

大豆製品や緑黄色野菜などがおすすめです。 納豆や豆腐、豆乳、野菜サラダなどを、食卓に並べてみてはいかがでしょうか。

睡眠はしっかりと

睡眠不足は新陳代謝の乱れ=皮膚細胞の代謝も悪くなる原因に。 特に深い眠り(ノンレム睡眠)のときに成長ホルモンが最も多く分泌され、細胞の修復や再生を促します。 お肌の質を保つためにも、睡眠はしっかり取らなければなりません。

寝る前のスマホやゲームは、睡眠が浅くなり睡眠の質を低下させてしまう原因となるので控えましょう。 加湿器の活用や濡れたタオルを室内に干し、適度な湿度を保ったお部屋で睡眠の質を高めるようにすることも効果的です。

まとめ

子どもの肌はまだまだ成長途中。そのため乾燥しやすく、しっかりと正しい保湿ケアを行うことが大切です。 その時期や肌状態に適したお手入れが大人以上に必要となってきます。 トラブル知らずの健やかな肌は、きっと子どもの笑顔を増やしてくれるはず。 早速今日からスキンケアを始めて、大切なお子さまの肌を育ててあげてくださいね。