なぜ「野菜を食べなさい」 と言われるの?

なぜ「野菜を食べなさい」
と言われるの?

「野菜もちゃんと食べようね」

子どもにそう声をかけながら、ふと「なぜ野菜を食べることが大切なのか、きちんと説明できるかな」と思ったことはありませんか?

野菜が体に良いことは、なんとなく知っている。でも、食べる意味までは意外と知らないものです。今回は、毎日の食卓で野菜が大切にされている理由を、一緒に考えてみましょう。

野菜を嫌がる子どもと母親

野菜を食べること自体が、目的ではありません

「野菜を食べなさい」と聞くと、野菜を残さず食べることがゴールのように感じます。

けれど、本当に大切なのは、野菜という食品を食べた事実ではありません。野菜から、毎日の体づくりに必要なさまざまな栄養を受け取ることです。

野菜は、主役というよりも、毎日の食事をそっと整えてくれる存在です。

ごはんやパンなどは、体を動かすエネルギーのもとになります。肉や魚、卵、大豆製品などは、体をつくる材料になります。

そして野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが含まれています。これらは、食事全体のバランスを考えるうえで大切な栄養素です。

だから「野菜だけをたくさん食べればいい」ということではありません。主食、主菜、副菜を組み合わせる中で、野菜にも居場所をつくる。その考え方が大切です。

野菜を嫌がる子どもと母親

なぜ一種類ではなく、いろいろな野菜を食べるの?

「今日はにんじんを食べたから、野菜は大丈夫」

もちろん、食べられたことはうれしい一歩です。ただ、野菜は種類によって含まれる栄養成分が異なります。

にんじんやかぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜もあれば、キャベツ、玉ねぎ、きゅうりなどの淡色野菜もあります。同じ野菜でも、色、香り、食感、含まれる成分はそれぞれです。

毎日、何十種類もそろえる必要はありません。

昨日は緑の野菜が少なかったから、今日はブロッコリーを加えてみる。昼が麺だけだったから、夜は具だくさんのみそ汁にする。そのように、食事全体を少し長い目で見れば十分です。

「一度の食事で完璧に」ではなく、「いろいろな食材と出会う機会を重ねる」。それが、さまざまな野菜を食べる意味です。

野菜を嫌がる子どもと母親

子どもは、なぜ野菜を嫌がるの?

野菜を出すたびに顔をそむけたり、口に入れてもすぐに出したりすると、「どうして食べてくれないの?」と焦ってしまいます。

でも、子どもが野菜を嫌がる理由は、単なるわがままとは限りません。

野菜には、苦味や酸味、青っぽい香り、繊維の残る食感などがあります。大人にとっては気にならない特徴でも、まだ食経験の少ない子どもには強く感じられることがあります。

また、初めて見る料理や、いつもと違う形の食材を警戒することもあります。昨日食べたのに今日は食べない、同じにんじんでも煮物は苦手でカレーなら食べる、ということも珍しくありません。

「食べない」は、嫌いと決まったわけではなく、まだ慣れていない途中なのかもしれません。

一度食べなかっただけで「この子は野菜嫌い」と決めつけず、形や調理法を変えながら、何度か出会う機会をつくることが大切です。

食べさせることだけに集中すると、食卓が親子ともにつらい時間になってしまいます。まずは見慣れる、触ってみる、香りを知る、ほんの少し味わってみる。それも立派な経験です。

野菜を嫌がる子どもと母親

野菜ジュースや冷凍野菜ではダメなの?

忙しい日には、野菜ジュースや冷凍野菜、カット野菜などに助けられることもあります。

これらを「手抜きだからダメ」と考える必要はありません。毎日の食事を続けやすくするための便利な選択肢です。

野菜ジュースは、商品表示も確認する

野菜ジュースは手軽ですが、使われている野菜、食物繊維の量、果汁の割合、糖質や食塩などは商品によって異なります。野菜そのものと全く同じものと考えるのではなく、食事を補うひとつの方法として取り入れるのがよいでしょう。

冷凍野菜は、忙しい日の心強い味方

洗う、切る、下ゆでする手間が減るため、汁物や炒め物に少量加えやすくなります。使い切れずに傷ませることも減らせるので、無理なく続ける工夫として便利です。

大切なのは、「理想的な方法しか認めない」ことではなく、家庭に合った方法で野菜と出会う回数を増やすことです。

毎日完璧に食べさせなくても大丈夫

子どもの食事を考えていると、「今日も足りなかったかもしれない」と不安になることがあります。

けれど、食事は一回で完成するものではありません。朝に野菜を食べられなかったら、昼や夜に少し加える。今日が難しければ、明日の食事で意識する。数日から一週間ほどの流れで考えると、気持ちも少し楽になります。

  • 汁物やカレーに、食べられる野菜を少し加える
  • 生、煮る、焼くなど、調理法を変えてみる
  • 一口食べることだけを成功にしない
  • 買い物や料理を一緒にして、野菜に触れる
  • 食べられない日があっても、責めずに次の機会をつくる

食べる量だけではなく、野菜に触れた、名前を覚えた、料理を手伝ったという経験も、これからの食習慣につながります。

「残さず食べさせなければ」と力を入れすぎるより、親子で続けられる小さな工夫を見つけること。その積み重ねの方が、ずっと大切なのかもしれません。

野菜を嫌がる子どもと母親

食事だけでは難しい日は、「補う」という考え方も

基本は、毎日の食事です。

ただ、忙しさや偏食、その日の体調などによって、思うように食べられない日もあります。そんなときに、食生活を見直しながら、必要に応じて栄養補助食品を取り入れることも選択肢のひとつです。

ただし、栄養補助食品は野菜の代わりそのものではありません。

野菜には、栄養だけでなく、噛むこと、香りや食感を知ること、旬や食文化に触れることなど、食べ物としての経験があります。

「これを摂れば、野菜を食べなくてもいい」と考えるのではなく、食事を大切にしながら、難しい部分を無理なく支える。そのような使い方がよいでしょう。

この記事のまとめ

  • 野菜を食べる目的は、毎日の食事からさまざまな栄養を受け取ること
  • 野菜ごとに特徴が異なるため、一種類に偏らず出会う機会を増やす
  • 子どもが野菜を嫌がる背景には、苦味、香り、食感、慣れなどがある
  • 一食で完璧を目指さず、数日から一週間の食事全体で考える
  • 便利な食品や栄養補助食品も、食事を支える方法として上手に活用する

「野菜を食べなさい」と言われるのは、野菜を残すことが悪いからではありません。

これから成長していく体に、いろいろな食べ物から必要なものを届けてほしい。そんな願いが、この言葉の奥にはあるのだと思います。

なぜ食べるのかを知ると、野菜は「食べさせなければいけないもの」から、毎日の体を支えてくれる食べ物へと、少し違って見えてきます。

毎日の食事を、無理なく支えたい方へ

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おもいのたね

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※本品は、野菜そのものの代わりになるものではありません。食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを大切にしてください。

参考情報

  • 厚生労働省 e-ヘルスネット「野菜1日350gで健康増進」
  • 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」